流動性預金の意味とその性質とはどのようなものか
一般的に、流動性預金という言葉はあまり耳にしないでしょう。いったいどのようなものを指すのかと言いますと、口座に預け入れる期間や金額が決められていない種類のことを指します。口座の持ち主の必要に応じて、いつでもお金の出し入れをできるスタイルです。
具体的な名称では、普通預金、決算用普通預金、当座預金、貯蓄預金、通知預金と呼ばれています。このような名称であれば、一般人にもなじみあるものと言えるでしょう。
この反対の言葉としては、定期性預金(以下「定期」とします)というものがあります。預け入れる期間が決まっていて、引き出すことに一定の条件が付いているタイプのことです。
流動性預金は、この定期に比べると金利が低くなっているという決まりがあります。一般的に、預入金額が定期に比べると小さいとされ、金融機関では軽く見られがちです。けれども、消費者や事業者の等身大の経済動向を知ることができる媒体として、経済観測の中では重要な観察対象となっています。
日本銀行調べによる2005年の個人資産は、定期が450兆円、保険・年金準備金が390兆円、流動性預金は約200兆円という結果でした。他のタイプに比べると少ないと感じられるかもしれません。
しかし、先にも書きましたように、金利の低い預け方です。それにも関わらず、日本における個人の7分の1の資産が存在する場所となっているのです。もっとも身近に感じることができる預金のスタイルだからこそ、頻繁に多くの人に利用されている、という理論と言えるでしょう。
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