オーバーバンキングの状況とそれによる弊害

国内において、預金を取り扱う間接金融サービスを営む金融機関の数が多過ぎる状態を、オーバーバンキングといいます。これは、銀行数や貸出残高が国内の経済規模に対して大きい状態をいいますが、オーバーバンキング状態になることによって銀行間同士が、顧客獲得や貸出などを巡り、過当競争になる状態のことも指します。

日本国内では、2009年末時点で、法人向けの貸出残高はGDPに対して71%となり、米国の20%と比較しても非常に高い状態でしたが、当時は、日本の銀行預金総額は476兆円~558兆円で増加しているという背景がありました。

預金残高に対して、貸出残高の比率でもある預貸率は減少しており、この結果から、国内の経済状況下では、貸出残高の規模が大きいために、金融機関内で過当競争が始まったのです。この問題については、どこと比較してどの程度銀行数がオーバーしているのかといった客観的な目安や、社会的な認識がありません。

しかし、国内の金融システムは間接金融中心のため、企業の資金需要の低下も要因になります。もともと日本企業は銀行借入への依存度が高い傾向にありました。
また、1989年以降は企業全体の資金需要が減少し、1996年度には資金不足から余剰へ変わりました。

2000年代には、ついに借入金返済を中心に負債削減が進められ、このようなあおりをうけて、銀行内では、預貸率の低下につながったと言われています。さらに近年、国内の貸出市場の競争状況によっては、外銀やネット銀行の台頭により、邦銀の収益に大きなダメージを与えると指摘されることもあります。

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カテゴリー:金融用語

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