親引きが行われる背景と法律で禁止された理由

証券会社が株式といった有価証券の募集又は売出しの引受けを行う場合、発行会社が指定する販売先への売付けを優先的に行うことを親引きといいます。過去には、公募増資といった株式の発行価格は、時価よりも割安で値付けされることが多く、購入者はほぼ確実に利益が得られるものでした。

しかし、特定者に優先して販売することは、事実上の利益供与につながるとの批判が多くなり、1983年に親引きは、原則禁止される法律が制定されました。
現在のマーケットでは、公募増資をしても株価が上昇する前提はなくなりました。また、海外では、コーナーストーン投資家プロセスといった配分方法があります。

これは、長期保有を前提にした、あるいはそれが期待できる安定投資家に対しては、募集・売出しに係る株券等の一定数量を優先的に配分するというものです。そのため、日本国においても、親引けを可能にすることで、株価の安定化が実現できるという問題定義が上がりました。

親引きは、法律上禁止されていますが、一方では、引受証券会社に適正な判断ができるように、例外的に許容する意見がでています。また、何らかの情報開示を求める声や、配分された株券を一定期間内、売却を禁じる要請等とともに制度改正の声も上がっています。

また、IPO時の一部抽選のあり方についても、見直し検討が適当とされています。そこで、2012年10月には、日本証券業協会の株券配分の自主規制ルール改正により、上場企業があらかじめ新株の配分先を決める規制が緩和されました。

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カテゴリー:金融用語

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