株主構成の安定化を図ることができる親引け

発行会社が公開株式を全て公募することなく、その一部を特定の取引先や金融機関などに優先的に販売したり、譲渡を約束して発行会社が保有することを親引け、または親引きといいますが、これは、株主構成の安定化を図ることができるメリットがあります。

しかし、株価が右肩上がりに上昇していた1970年代後半から1980年代前半には、一定の投資家に対する利益供与にあたるという批判が高まり問題になると、1983年には原則禁止という規制措置が取られるようになりました。

しかし、バブル崩壊とともに株価が低迷し、その後のITバブルとともに上場ラッシュが落ち着いてくると、もはや公募増資しても株価上昇が期待できなくなったのです。
海外では、一定期間株を保有する安定投資家に対しては、優先的に譲渡される「コーナーストーン投資家プロセス」といった配分方法があります。

そこから、日本国内でも、この配分方法を実現することで、より円滑で安定的な株価を実現できるようにしようという動きがでました。このような問題意識から、親引きの禁止は維持しながらも、例外的に許容される要件として、引受証券会社の判断に委ねるという意見が上がっています。

結果、2012年には、日本証券業協会の株券配分に関して、自主規制についての規定が改正されました。これによって、上場する企業は、前もって新株の配分先を決定する親引けの規制が緩和されました。そこで、IPOを目指すものの、目先の業績が冴えない企業の上場だけが増加するのではという問題が指摘されています。

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カテゴリー:金融用語

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