金融検査マニュアルの役割と金融機関の格付け基準

バブル崩壊後、不良債権を抱えた多くの銀行には、公的資金が投入されました。結果、金融庁の監視下にある銀行は、多くの中小企業を貸し渋りや、貸しはがしをして資金を貸さない、強引に資金の回収を行っていました。この背景には、平成11月に金融庁から公表された「金融検査マニュアル」があるといわれています。

これは、もともと金融庁の検査官が、銀行等を検査する時に使用する手引書になります。
しかし、実際にはこの規定により、各行の格付けが決まる審査にもなります。この格付けが低いと、時には破綻することもあります。融資している中小企業の格付けが下がれば、金融機関は引当金を計上する必要があります。

これは、引当金は経費となり、金利3%で貸し付けの融資に対しては、15%の引当金を計上する必要があります。そのため収益に影響を与えることになります。そこで、各行はそれを避けるために、中小企業の信用格付けを行い、問題がなくても多くの中小企業の信用格付けを下げました。

その結果として貸し渋りや貸し剥がしが多発したという背景があります。
平成14年には、金融検査マニュアル別冊が公表されました。これは、過去のマニュアルを「機械的、且つ画一的な債務者区分の捉え方の是正」を促すものでした。

これにより、表面上の財務状況ではなく、経営の実態を把握して判断することを示唆しています。これにより、金融機関の不当な融資審査に対しては、中小企業もこのマニュアルを参考にできるという対策ができるようになりました。

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カテゴリー:金融用語

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