信用金庫が行う金融業務内容と地域の中での位置づけ
信用金庫とは、日本では預金の受け入れ、資金の移動や融資、ローン、手形の発行などを行う金融機関となります。全国に271店舗が存在しています。これは信用金庫法に基づいて設立された法人となり、CMでもおなじみの信金と呼ばれるものです。
現在では100兆円を超える資金を運用しており、地元の中小企業を中心に60兆円強の資金を融資するなど地域経済社会の中でも地位を築いています。
信金はもともと1951年に施行された信用金庫法に基づいて、組合員の出資により組織化された地域のための金融機関になります。
そのため対象となる営業エリアは限定されています。これが、地域の中小企業や個人のための金融機関と言われるゆえんです。そのため大企業や地域外では融資ができないという制限があります。これは「地域で集めた資金は、そこに住む住民に還元することで地域社会の発展に寄与する」という創設理念にのっとっているからです。
また、これは日本特有のものではなく、コミュニティーとして相互扶助や福祉、発展を目的とした理念の下に組織化されています。そのため、コミュニティーバンクとも呼ばれて、中小企業や庶民生活に密着した経営を展開しており、地域貢献に大きな役割を果たしています。
諸外国でも地域発展のための金融機関は、イギリスのクレジット・ユニオンやビルディング・ソサエティー、ドイツのクレジットゲノッセンシャフト、アメリカのクレジット・ユニオンやミューチャル・スリフがあります。
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