外国為替公示相場は顧客に示す通貨の為替レート
外国為替公示相場は顧客に示す通貨の為替レートであり、世界中で通貨の価格は刻一刻と変化して休むことなく変わっています。ただし、このレートは銀行の営業日の毎日10時に示される数値であり、これを元にして顧客は買いや売りの注文を出すことになるのです。
この相場は仲値と呼ばれており、この値に1円上乗せした物をTTS、1年差し引いた物をTTBと言います。この値が買いと売りの時に適用されるのです。
この相場は法律上では各銀行の裁量によって自由に決めることが出来ますが、実際は銀行は横の繋がり意識が強いので、同じ値を使用しています。
昔は仲値をいくらにするかは毎日輪番制で違う銀行が決めていましたが、現在は東京三菱UFJ銀行が決める値を、外国銀行を除いてどこでも使用しているのが現状です。また相場は常に変化しているのに公示価格を示すのは、顧客に対して現在のレートを支店から本部に問い合わせるのは手間が掛かりすぎて無理なためです。
1円という上限を設けられていますので、銀行側にとっては1円の儲けが確保できるわけですが、相場は常に動いているので1円以下の儲けになることも多いでしょう。
ただし、相場が大きく動いて1円の範囲以上にレートが動けば、その時は外国為替公示相場ではなく、市場連動に変更されて、市場の価格がそのまま顧客に反映されるようになります。これは東京外国為替市場でのことであり、海外のニューヨーク市場などでは採用されていない日本特有の方法です。
この記事を読んだ方は下記の記事も読まれています
- 店頭公示相場とは金融機関から顧客に提示される為替レート
- 為替レートとは外国為替市場で異なる通貨どうしが売買されるときの取引価格のこと
- 電信仲値相場は、金融機関で外貨を売り買いするときに基準レート
- 電信売相場は金融機関が一般顧客の要望で円を他通貨へ交換するときの為替レートのこと
- 公表仲値とは、国内の金融機関で外貨を売買する際の基準となる為替レートのことです
- 電信買相場は、一般顧客が金融機関において外貨を円に交換する際に適用されるレート
- 手持ちの外貨を金融機関に売却する際に適用される為替レートが現金買相場です
カテゴリー:金融用語