有事のドル買いとは戦争や紛争などが発生した場合に安全資産の意味合いでドルが買われること

有事のドル買いとは、戦争および紛争などが発生した場合に、安全資産といった意味合いでその通貨が買われることを意味しています。これが国際間の貿易や資本取引などに幅広く用いられる基軸通貨であることから、以前はこういった現象が頻繁に見られました。

アメリカ国債は安全資産の代表であるため、有事のときにはアメリカ国債およびアメリカ通貨が買われます。しかし、アメリカが同時多発テロの標的となった2001年9月11日を境に、基軸通貨の使用国であったり世界最大の軍事力を備えていたりするアメリカでさえも、資金の安全な逃避先とはみなされにくくなってきているのです。

戦争や武力での衝突以外の出来事についても有事の経済危機に含めるとするならば、2008年に起きた未曾有の世界的な金融収縮も、有事のドル買いに該当すると言えるでしょう。そのときドル安の傾向があったなかで金融収縮が極まっていったことで、資金がドルに逆流しました。

しかし、これはドルがファンディング通貨の役割を色濃くしていたからという理由であり、ドルキャリー取引を巻き戻ししたものと言えます。このときは、円キャリー取引も速いスピードで縮小しました。「有事」を広い意味で捉えるとすれば、こうした以前起こったような事象は引き続き残っていると言えるでしょう。

有事のドル買いと同じようなニュアンスのものとして「有事のスイス買い」というのも存在します。戦争および紛争などが起こった場合に、スイスフランが買われることです。

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カテゴリー:金融用語

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